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細密画・ペン画家 安藤光のブログです

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公募展に向けたポートフォリオの役割・作り方を解説

今回は
公募展に向けたポートフォリオ(作品ファイル)
の作り方について解説していきます。

 


公募展の中には
一次審査をポートフォリオによって行うものもあります。
今は使わなくても1冊分をデータで作っておいて
必要時に印刷できるようにしておくと良いかもしれません。

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データで作る際にソフトはいろいろありますが
パワーポイントだと会社や学校で使う方も多いと思います。
ページ数や構成を把握するのに便利です。
他にもいろいろありますので自分に合ったソフトを探してみましょう。

役割・用途の違い

まずポートフォリオには
個展やグループ展会場に置く自身の活動内容を記録した「アーカイブ」としてのポートフォリオ
美術関係者や公募展、就活時などに提出する「プレゼン」としてのポートフォリオ
があり構成や目的が少し違います。
会場に置く活動記録としてのポートフォリオの作り方はこちらで解説しています。

 

nyar125.hatenablog.com

 

一般的なポートフォリオの構成
・サイズはA4(クリアポケットだと印刷した紙をそのまま入れていくだけなので簡単です)
・コンセプト(制作意図など考えを自分の言葉でまとめる)
・作品画像(タイトル、制作年、素材、サイズなども併記)
・プロフィール(最終学歴、展示会歴、受賞歴、連絡先、SNSやHPなど)

プレゼン用で押さえておくポイント
・作品ファイルは返却されない場合があるので原画を入れるのは避ける。
・作品画像は同じサイズで羅列するのではなく強弱をつけてまとめる。
・自分がアピールしたい作品を中心にそれにつながる過去の作品を選び全体の統一感を出す。


コンテンツ内容はほとんど一緒なのですが
記録としてのポートフォリオはカタログ的な意味もあり
制作した作品や経歴を余すところなく網羅する作品集的なものになりますが
プレゼン用は見せたい作品、
公募展などでは趣旨に沿ったテーマで
自分が一番アピールしたい作品を中心に見せることを目的に編集します。
↑プレゼン資料的です


最新の自信作を最初のページにファイルし、
これまでの作風の変化や制作に関するコンセプトや考え方の推移を見せ、
プレゼンテーションできる内容にする必要があります。
作品の多様性、統一感など自分の変化を見せることができるよう構成します。

 

ポートフォリオの仕様

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一般的には
A4のクリアポケットなどが
印刷した紙を入れるだけで
後から差し替えも簡単で便利です。
返却されない場合は100均のファイルでよいかと思います。
公募展によってページ数、内容、求めるサイズが違うのでよく確認しましょう。
最近だと用紙ではなくデータ(PDFなど)で提出もあります。
時には応募内容に合わせて作り直すこともあります。

ポートフォリオの内容 

・コンセプトシート


重要なのがコンセプトシートです
どのような活動をしているのか
どのような意図で制作しているのか
など文章でまとめます。
作品だけではわからない、伝わらないことなどを
美術用語など専門用語を多用せず自分の言葉で説明します
極端に言えば絵本を幼稚園生に読み聞かせするつもりで書くと
作品を全く知らない人も理解しやすくなること思います。

公募展に出す場合は自信作であったとしても
趣旨やテーマに沿った
内容の作品、コンセプトであることが
審査を通過する重要なポイントです
そのうえで自分の個性をプレゼンできるよう工夫しなければなりません。

・作品画像


記録用と同じように
作品画像、キャプション、
どうやって描いたか、これを描くまでに至った考えなどを記載します

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キャプション情報例
・無題  ←タイトル(「」内に入れても良い)
・ボールペン、ケント紙  ←制作に使用した素材(画材、支持体の順)
・180mm×180mm  ←作品のサイズ(縦×横の順)
・2017  ←制作年

作品画像も全体の一枚だけではなく
細部がわかる拡大図や別角度で撮影した写真も一緒に載せると
実物を見なくてもディティールが伝わりやすくなるでしょう。

 

ポートフォリオの構成例

提出用はページ数に指定がないといって多すぎても少なすぎてもNGです
大体20ページ前後にまとめましょう。
クリアポケットファイルもページ数に合わせて買います。

 

構成の一例ですが

テーマを考えるとき、過去、現在、未来の3つに分けるやり方です
・いままで幼少期など何に興味を持っていたか
花、淡い色、図工が好き、などなど思いつくだけ書き出します

・今現在興味があること
舞台、動物、海、風景、自然物など

・これから何をやりたいか
何を表現・追及していくか、どうなりたいのか(美術館やデパートで展示、グッズ展開、技術の向上など)

を考えます。

次に過去、現在、未来の共通項を見つけまとめてみます

例えば・・

過去:図工が好き

現在:版画を制作・学んでいる

未来:より写実的に版画とは思えないような作品を作りたい

そうすると自分がしてきたことこれからやりたい目標などが見えてきます。

プロフィールにも自分の解説として書けますね。

 

構成としては

・プロフ・コンセプト
・賞を取った大作
・その拡大写真や解説
・それと同じモチーフ・手法の作品
・これまでの作品以外のジャンル(平面なら立体、アニメなど)
・メイン以外のモチーフ
・これまでの展覧会(個展の展示風景・テーマ解説など)
・ラフ画・デッサン(これから制作したいアイデアなど)
・ワークショップ・仕事実績

これはあくまで私が思いついた一例です。
他にもコンテンツはいろいろあると思いますし、
どのコンテンツにどれだけページ数を割くのかは人それぞれです。

 

作品解説は「なぜそれを作ったのか」「どうして作ろうと思ったのか」
根本をよく考えることが重要です。わかりやすく簡潔に書きましょう。

ポートフォリオはどうしても「過去」「現在」が中心になりがちです
将来の可能性を示すため
今後何をやりたいか
どうなっていくのか方向性を示すことも大切な要素です。

NG要素
・古い順に並べる
古い順に並んでいても見る側にはあまり意味がありません
最新の作品や求められているテーマに沿っての構成がポイントです。
・駄作も入れてしまう
作品数が多くてもイマイチな作品ばかりでは意味ないです。全体の評価も下がってしまいかねません。
・いろいろ詰め込んでしまう
大量の文章や見開き構成で別々のコンテンツや全く違う作品だと見る側も見にくいです。フォントなどを読みやすくする、余白のあるレイアウトにするなど
見やすさも意識しましょう。装飾に凝りすぎると作品の印象が薄くなるので注意。

公募展に提出する際の審査ポイント

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作品そのものがどんなにすばらしくても
ポートフォリオが見にくかったり、
作品イメージや意図が伝わらなければ
審査を通過するのは難しいです。

審査ポイントとして
・作品について自分の言葉で語られているか。
実作品がない以上作家の考えやコンセプトが重視されます。
・記録として作品や展示撮影の質を軽視していないか。
ちゃんとプレゼンにコストをかけているかプロとしてやっていく覚悟を見られます。
・これからも作品を作りつ続けていく情熱やブレない頑固さがあるか。

もちろん公募展によって審査員や着眼点が違います。
ただポートフォリオを提出するような多いな公募展で
数百人の中から選ばれるのは作家としての覚悟があるかどうか、
将来の可能性を感じられる作家であるかどうかだと思います。

 

おわりに


ポートフォリオは1度作って終わりではありません
知人や作家仲間、美術関係者に見せて意見をもらいます。
それを参考にしてもう一度作ってみましょう。
また活動を続けていけば経歴や作品が増えていきます。
考え方も変わるかもしれません。
その度にページを差し替えたり追加したり最新のものに更新していきます。

※実は私も最近キャプションの位置、表記(縦×横mmで統一、タイトルに管理番号を追加など)の統一や
作品の画像構成などほとんどのページを作り直しました。

 

 

・ARTISTNEWGATE
芸術コンクール | ARTIST NEW GATE~新人作家発掘コンペティション2020~

 

 

岡本太郎現代芸術賞
第24回 岡本太郎現代芸術賞 募集要項 | 岡本太郎記念館

 

どちらも出品料は無料で一次審査はポートフォリオ

ポートフォリオが出来たらこのように選択肢が広がります

ぜひ挑戦してみてください。

 

 

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